ついで買いで客単価1.5倍!クロスセルを成功させる商品配置術
商品の組み合わせで客単価を上げる具体的な方法を解説。陳列の工夫からセット提案まで、売上アップの実践テクニックを対話形式で紹介します。
値上げしなくても客単価は上げられる
「売上を伸ばしたいけど値上げはしたくない」。この悩みを抱える小売店オーナーは非常に多いです。実は、値上げせずに客単価を1.5倍にする方法があります。それが「クロスセル」、いわゆる「ついで買い」を促す仕組みです。商品の組み合わせや陳列を工夫するだけで、お客さんの購買点数が自然に増えていきます。今回は、クロスセルを成功させる具体的なテクニックを、田辺と倉内が対話形式で解説します。
クロスセルが効く理由と基本の考え方
クロスセルって「ポテトもいかがですか?」みたいなやつですよね。ああいうの、しつこいと思われませんか?
押し売りになるかどうかは「提案の質」で決まります。ファストフードの「ポテトもいかがですか」が受け入れられるのは、ハンバーガーとポテトの組み合わせが合理的だから。お客さん自身が「確かにそれも欲しいかも」と感じる提案なら、しつこいどころか感謝されます。
クロスセルの基本は「お客さんの行動を起点に、次に必要になるものを先回りして提案する」ことです。靴を買った人に防水スプレーを、スマホケースを買った人に画面保護フィルムを。購入の文脈に沿った提案であれば、お客さんにとっては「親切なアドバイス」になります。
組み合わせのパターンはどうやって考えればいいですか?
3つのパターンがあります。1つ目は「補完関係」。メイン商品の効果を高めるもの。シャンプーにトリートメント、コーヒー豆にドリッパー。2つ目は「消耗品の追加」。プリンターにインク、髭剃りに替刃。3つ目は「体験の拡張」。旅行プランにオプションツアー、料理教室にレシピ本。自分のお店で売れている商品トップ10をリストアップして、それぞれに「一緒に買われやすい商品」を3つずつ紐づけてみてください。
陳列とPOPで「ついで買い」を自然に誘導する
実店舗の場合、商品の配置でクロスセルを促すコツはありますか?
4つのテクニックがあります。まず「関連陳列」。パスタの棚の横にパスタソースとオリーブオイルを並べる。お肉コーナーの隣に焼肉のタレを置く。別々のカテゴリの商品でも、使用シーンが同じなら隣に置くと自然に手が伸びます。
2つ目は「レジ横陳列」。レジの横に500円以下の小物を置く。購入決定後のタイミングは「もう1個くらいいいか」という心理が働きやすい。ガムやアクセサリーなどの衝動買い商品に最適です。3つ目は「セット提案POP」。「このワインに合うチーズはこちら」「スタッフおすすめの組み合わせ」のようなPOPを添える。お客さんに選ぶ楽しさを提供しつつ、客単価が上がります。
4つ目は?
「数量割引」です。1個800円の商品を「2個で1,400円」にする。単純ですが効果は絶大。お客さんは「1個あたり100円お得」と感じて2個買う。売上は800円から1,400円に、つまり客単価1.75倍です。ただし、利益率を確保できる設計にすることが前提です。
LINEを使ったオンラインのクロスセル戦略
実店舗以外でも、クロスセルを仕掛ける方法はありますか?
LINE配信が非常に効果的です。購入後のフォローメッセージで関連商品を提案する方法が王道です。例えば、シャンプーを購入した方に3日後「シャンプーの使い心地はいかがですか?効果をさらに高めるトリートメントもご用意しています」と配信する。購入直後の満足度が高いタイミングでの提案は、通常の配信よりも反応率が2〜3倍高くなります。
もう1つ強力なのは「セットクーポン」の配信。「次回来店時、○○と△△をセットでお求めいただくと15%OFF」というクーポンをLINEで送る。来店動機とクロスセルの両方を同時に実現できます。
購入履歴に合わせた配信って、手動でやるのは大変ですよね。
だからこそ自動化が必要です。ToolsBoxなら購入商品にタグを紐づけて、そのタグに基づいた関連商品の自動配信が設定できます。「シャンプーA購入」のタグがついた人に、3日後に「トリートメントB」の案内を自動で送る。一度設定すればあとは自動で動き続けます。
ツールLやツールEでもタグに基づくステップ配信は可能ですが、ToolsBoxは「クロスセル促進」の施策テンプレートが用意されています。商品カテゴリごとのクロスセルシナリオがプリセットされているので、自社の商品名を入れ替えるだけで完成します。月額¥0のフリープランから使えるので、まずは売れ筋商品1つの関連商品提案から始めてみてください。
値上げせずに客単価を上げられるなら、利益率の改善にもつながりますね。
その通りです。新規集客はコストがかかりますが、既存のお客さんの客単価を上げるのはほぼコストゼロ。クロスセルは最もROIの高い売上アップ施策と言えます。
まとめ
クロスセルで客単価を上げるためのポイントです。
- 「補完関係」「消耗品追加」「体験拡張」の3パターンで関連商品を設計する
- 関連陳列・レジ横・セットPOP・数量割引の4つの陳列テクニックを活用する
- 購入後のLINEフォローで関連商品を自然にレコメンドする
- タグとステップ配信でクロスセル提案を自動化する
- 売れ筋商品トップ10に対して関連商品を3つずつ紐づけ、仕組み化する
田辺一雄
ToolsBox代表